損害保険分野のプロフェッショナル
既存の全保険証券を提示してもらい、適用された普通保険約款および特約を精査したところ、長年保険会社1社のみ取引しており、毎年事務的に更新を続けていた結果、当初の設定内容が見直されておらず、企業が抱えるリスクの回避策として有効とはいえない補償内容になっていた。
業種特有のリスクや関連法令および保険種目全般に関する勉強会を開催。現在の保険契約のメリットに加え、一部保険であり保険金支払時は縮小払となる等のデメリットを他の保険会社の約款・特質と合わせて解説。保険契約を有効なリスク回避策として、必要な保険金を獲得できる形となるよう契約条件の変更をサポートした。
現状の契約内容が不透明な状況だったため全証券を回収して調査を行った。その結果、卸売業として重要な保管在庫に対する補償が、旧来型の火災保険のみという大規模事故発生時に十分な保険金獲得ができない可能性の高い契約内容であることが判明した。
営業拠点や倉庫、一時保管先等様々な場所に商品を保管する可能性がある卸売業のニーズを踏まえて、現状と違う保険設計による補償方法があることを解説。旧来型の保険契約から業態に合った最適な保険契約となるよう契約条件変更サポートを行った。
当初契約した保険会社から「グローバルリスクを全て日本発行証券で担保できる」との説明があり、保険会社に言われるがまま、日本証券の中に海外現地法人を追加被保険者として列記していた。これは現地国の付保規制に抵触し法令違反となるが、その旨の説明は保険会社から一切なされていなかった。
海外で事故が発生し、訴訟提起された場合は現地にて弁護士手配、相手方との交渉、更に賠償金支払の必要がある。訴訟対応にあたり現地事情に詳しい企業によるサポートが必須であり、更に賠償金を日本から送金することには様々な障害が付きまとう。上記の理由等から海外現地法人は日本証券とは切り離し、現地にて保険手配する必要性を解説。企業内担当者向けに海外での保険手配の注意点や事故発生時の手順等を伝える勉強会を開催し、海外現地法人での保険契約を進めるサポートをした。
海外現地保険会社発行のPL英文証券を第一次保険、日本発行の海外PL英文証券を第二次保険として、全世界を網羅したアンブレラ保険証券を付保しているが、その間の整合性に不連続があり有効でない付保方法であることが判明した。
現行のアンブレラ保険証券の何が問題なのかを解説する勉強会を保険担当者および現地法人担当者向けに複数回開催。全世界の海外現地保険会社発行の全PL証券を回収し、その証券を当社で翻訳・精査・分析を行った。そのうえで、現地法令や慣習を含めたグローバルな視点から同企業に最適な保険設計の再構築を提案した。
海外現地法人すべての保険契約を現地法人担当者に一任したことで、現地ブローカーを介して保険会社へ全面的に任せていた。しかし、親会社として契約内容や補償内容を把握しておらず、その内容に関して、一度も意見や指示を出したことがなかった。
全保険証券の回収を依頼し、当社でその内容を翻訳・精査・分析を行った。そして、親会社が保険内容を把握する重要性を説明し、海外現地法人担当者や海外ブローカー連絡先を一覧とする等、海外現地法人の全保険契約の見直しおよび継続的な管理を行うためのサポートを日本親会社の管理部向けに行った。
証券をすべて回収し内容確認したところ、通常の建物・設備火災やパッケージ型の賠償責任保険等、企業規模および事業形態に合わない保険設計であることが判明した。
サイト上で販売している商品の製造元には零細企業も含まれており、PL法に定める製造者責任だけでリスク判断すべきでは無いことや、膨大な個人情報を取り扱う事業会社の責務について説明。事業形態に基づくリスクの洗い出しと、補填すべき限度額などに関するコンサルティング型提案を行った。
証券分析の結果、全国に支店を持つ大企業が付保するような保険内容ではなかった。また、保険会社担当部店が上場企業等の大企業への提案に不慣れであることも判明。
実務部隊への商流・物流の徹底的なヒアリングのうえ、保険担当部署への勉強会を複数回実施。ヒアリングで判明した現状から、上場企業として付保するべき保険設計内容への転換を提案した。