軍艦島クルーズ
昨年11月、大学時代の友人3人と長崎を旅行し、軍艦島へ行ってきました。
2015年の世界文化遺産登録ですっかり有名になった軍艦島は、
長崎の沖合19kmにある端島(はしま)の通称で(軍艦の形に似ているので軍艦島と呼ばれる)、近くの海底炭鉱を掘るため、
1893年から約40年かけて埋め立てが行われ、半人工島となり、最盛期には、約5300人が住む街となりました。
しかし国のエネルギー政策の転換のため、今から丁度50年前に廃坑となり、
同時にこの町は一瞬のうちに無人島になったというのが簡単な歴史です。
軍艦島クルーズは、世界文化遺産登録前から人気のようで、現在はクルーズ会社5社が参入し、どれも結構にぎわっています。
私はシーマン商会という会社の、やや小ぶりの船に乗って、出島近くの埠頭から軍艦島まで40分。
海の荒れ具合によっては、上陸できないこともあるとの説明でしたが、無事上陸。
島には沢山の建物が廃墟と化して残っていますが、世界文化遺産に登録された明治の建物以外は全く放置されているため、
いつ崩れるかわかりません。
従って、我々観光客は、建物が崩れても心配ない外側の通路を歩いて、当時の面影を忍びます。
東京ドームグラウンド5個分の小さな島ですが、最盛期には何棟ものアパートや学校や病院があり、
一つの街となっていたとは信じられません。
旅から戻って知ったのですが、軍艦島は今ブームのようで、昨年の10月からTBSのドラマ「海に眠るダイヤモンド」が放映されており、
また、12月2日には、サンドイッチマンやタカトシが軍艦島を巡る番組(「帰れマンデー、見っけ隊」)が放映されました。
私のツアーで歩いた場所は、建物崩壊の危険がないほんの一部でしたが、サンドイッチマンたちは、ヘルメットをかぶり、
建物群の奥の奥まで潜入していました。
当時の映像なども紹介され、生きた「端島」が映し出されました。
採炭開始から約90年、町ができてから約60年の端島は、1974年、私が大学に入学した年に炭鉱が閉山となり、無人島になりました。
5000人の町が一気にゴーストタウンになるというすごい歴史です。
そこで芭蕉の句をもじって一句、「やれ掘れや 炭鉱の島 夢の跡」おそまつ。
J.I.